では順に違うところをチェックしていきましょう。
その1:ボディー剛性の違い!
一番目立たない部分でありながらも別の車になったと思わせる一番の要因でもあるボディー剛性。
TNGA(トヨタ・ニュー・グローバル・アーキテクチャー)の第一号車となった50系プリウスは、ホットスタンプ材の採用箇所の拡大やレーザーウェルディング溶接による溶接スポット数の大幅な増大などにより、30系とは全く異なる運動性能を備えています。
これは乗り比べてみないとわかりずらいのですが、乗り比べてみればすぐに違いが体感できるほどです。
50系の一番の特徴といっても過言ではないくらいの進化です。
剛性が高ければ何が違うの?と思われがちですが、実はボディー剛性はあらゆる面に寄与します。
例えばハンドリングです。
30系のハンドリングはハンドルを切っても思った通りに曲がってくれないというか、曲がろうとする自分のイメージと実際に車が曲がっていくイメージが違うんです。
しかし50系のハンドリングは切ったら切っただけ!戻せば戻しただけ車がイメージ通りに反応してくれます。
気持ちいい!ずっと運転していたい!ハンドルを切りたくなる!という様な不思議な感覚が生まれてきます。
また車の乗りごこちにも大きく影響します。
ボディーの剛性が低いと、サスペンションが様々な入力に対して想定通りに動くことができません。
一方ボディー剛性が高ければ、サスペンションは様々な入力に対して持っている性能をフルに発揮させることができ、想定通りに動くことが可能になります。
つまり剛性が上がると、乗りごこちが良く操縦安定性なども向上するということになります。
それ以外にも発進時・加速時・減速時など様々なシーンでボディー剛性は車に寄与しています。
その2:補器バッテリーの位置が違う
補器バッテリーの搭載位置が違います。
30系はトランクルームの運転席側に搭載されています。
フロントのボンネット内には収まらず、ボンネットにはバッテリー上がりの時に救出してもらうためのソケットのみがありました。
一方で50系は通常の車と同じくボンネットに搭載される様になりました。
THS-Ⅱの仕組みは同じですが、全体的に小型・軽量化が進んだ結果、ボンネット内への搭載が可能になりました。
その3:リアサスペンションが違う
30系に搭載されていたのはトーションビーム式というサスペンション。
30系の前期型は特にリアサスペンションの性能が悪く、ユーザーからも不評が多かった様です。
ただマイナーチェンジを繰り返すにつれて、リアサスペンションには改良がくわえられ、後期型の最終型ではかなりの改善がされていました。
それでも最後までサスペンションの性能に関しては不評が残ったまま50系へと引き継がれました。
そんな経緯もあってか、50系はマルチリンク式サスペンションが採用されました。
マルチリンクはトーションビームと違い左右のタイヤに個別の動きを与えることが可能で、様々な路面状況に対応できるサスペンションです。
加えて高剛性ボディーによりサスペンションの性能をフルに活かせる為、乗り心地は格段によくなっています。
こちらも乗ればすぐに体感できるほど違います。
その4:THS-Ⅱが更に進化
バッテリー位置の変更にも関係していますが、システムが小型・軽量化され各部の損失(ロス)も軽減されています。
概ね30系より20%程度ロスが低減されています。ですが、パワーとトルクは共に数値で10ずつ落とされています。
この話は別ページで紹介しますが、方式は同じですが共用している部品がほとんどないほどに進化しています。
その5:HV4WD(E-Four)の設定が追加された
プリウスとしては初めてとなるHV4WD(E-Four)が設定されました。
私もHV4WD(E-Four)に乗っているのですが、普段の走行ではFFと特別に違いを感じません。
なんだ~と思われるかもしれませんが、必要のない時に4WDであることを感じないということが、実は一番難しく価値のあることだと私は思っています。
もちろんFFよりも燃費は下がります。
夏場には必要ない機能だと思われがちですが、そういうわけでもなくて例えば停止した場所がマンホールの上で濡れていた場合にはFFの場合は、発進時にスリップしてから発信することになる場合がありますが、HV4WD(E-Four)は発進時にスリップの有無に関わらず4WDで動き出しますのでスリップしませんし、強めのアクセルからの加速でも安心感があります。
但し燃費は下がりますし、購入価格は上がります。
ご自身にとって必要かどうかをよく見極められて判断されることをお勧めします。
https://prius.space/prius50/e-four/
最後に(まとめ)
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